第5回展 森村泰昌:二重拘束の美学

あなたのココロを二重に拘束します。

会期 2021/4/9 Fri - 7/11Sun 

[会期延長] 7/25Sunまで

二重拘束(ダブルバイン ド)とは、相反するふたつの立場から同時に拘束を受 けることを意 味します。たとえば、新 型コロナウィル スの感染を防止することと経済の活性化は、いずれ もがやるべき重要事項なのに、いっぽうを選べば他 方はなりたたず、しかも両方同時には選べない。 このような二重に拘束された状況が社会のはしばし にあらわれて、いま、誰もがすくなからず 重苦しい気 分に陥っています。でもこの二重拘束のきしみを、む しろポジティブに受けとめて、表現行為として活かす 方 法はないものかと 考え、これを“ダブルバインド・ ゲーム”と名づけてみました。

第一部 だぶらかしの美術史 

企画:井野敬裕

 

モリムラ作品には、おなじテーマに繰りかえし挑戦する 傾向があります。年をへだてて再挑戦していたり、ほぼ 同時期に異なるバリエーションが作られたり。こうした 同じテーマ・異なるバージョンのモリムラ作品による バトル(対立性)を通じてこそ見えてくる、作品間の 親密性にご注目ください。

 

第二部 あぶりだしの写真史 

企画:松本和史

技術協力:あかつき写房、山本柱[HashiLaboratory]、若林久未来[Art Office K]

モリムラ作品を3種の古典的な写真技法 (ヴァンダイクプリント、ソラリゼーション、 ガラス湿板写真)で新たに生まれ変わらせ る試みです。現代のモリムラ作品と古典写 真技法という隔たりのある世界が、その境 界線を飛び越えて、拘束から解き放たれるゲーム、ぜひ観戦してみてください。